2026/06/17 15:00
商品づくりの話をしていると、
うまくいった話をすることが多いのですが、
実は、思うようにいかなかったこともたくさんあります。
今日は、そのひとつ。
「れもりきゅ」 の話です。

れもりきゅを作ろうと思ったきっかけは、
シンプルでした。
「お店に置きたい」
「絶対売れると思う」
「レモンのお酒があったら買いたい」
そんな声を何度かいただいたことです。
レモンを使った商品を作っている中で、
「たしかに、リキュールは面白いかもしれない」
と考えるようになりました。
香りを活かせそうだし、
レモンとの相性もいい。
そこで、思い切って動き始めました。
ただ、実際にやってみると、
想像以上に大変でした。
特に大きかったのが、酒販免許。
「作れば売れる」くらいに軽く考えていたわけではないですが、
正直、ここまで準備や手続きがあるとは思っていませんでした。
時間もかかるし、
手間もかかる。
小さくやっているからこそ、
一つの挑戦に使うエネルギーは決して小さくありません。
そして、いざ完成。
「これはいけるかもしれない」
と少し期待もしていました。
でも、現実は思っていたほど甘くありませんでした。
全然売れない。
置きたいと言ってくれていた人も、
実際の価格になると、反応が変わることもありました。
「いいね!」と言ってくれていたのに、
実際には買われない。
「少し高いかな」
と言われることもありました。
もちろん、それが悪いという話ではありません。
商品には原価もあるし、
小ロットで作る難しさもあります。
でも、そのときに強く思ったのは、
“欲しいと言われたもの”と、“実際に買われるもの”は違う
ということでした。
今振り返ると、
スタートの商品としては、少し難しかったのかもしれません。
リキュールは、
食パンやジャム、果汁のように日常使いされるものではありません。
「気になる」で買うには少しハードルが高く、
価格も上がりやすい。
しかも、お酒というジャンル自体、
好みもはっきり分かれます。
最初の商品としては、
“知ってもらう”には少し難易度が高かった。
そう感じています。
そしてもうひとつ。
自分の中で大きかった学びがあります。
それは、
「何を作るかは、もっと自分軸で決めた方がいい」
ということ。
人の声を聞くことは、とても大事です。
でも、
「欲しいと言われたから作る」だけでは、
続かないこともある。
本当に自分が届けたいものか。
自分が毎日使いたいか。
自分が“これ好き”と言えるか。
そこをもっと大事にしたらよかったな、と今は思います。
失敗と言えば失敗かもしれません。
でも、やってみたからこそ分かったこともたくさんありました。
「誰が、どんなときに買うのか」
「価格の壁」
「言葉と行動の違い」
「本当に作りたいもの」
たぶん、全部必要な経験だったんだと思います。
今は、
“自分が本当に毎日使いたいもの”
“お客さんの日常に自然に入るもの”
を、以前より意識するようになりました。
遠回りだったかもしれません。
でも、その遠回りも含めて、今の商品づくりにつながっています。